アフリカ滞在から帰国した2人の同世代が語る、「これからやっていきたいこと」とは?—(3/3)

2015年7月8日



−−−−−『同世代の経験・体験・生き方をシェアすることを通じ、自分自身が「これからどんなふうに生きていくか?」を考える&つくっていくキッカケに。』
というテーマのもと、【87×HOTな話】と題して、海外滞在から帰国した直後の同世代2人に現地での経験談を聞く座談会を開催しました!

この記事は3部構成でお届けしています。
⇒1部「そもそも海外に行こうと思ったキッカケ・経緯とは?」こちら
⇒2部「現地での活動内容・失敗談・実体験から得たこと・肌で感じたこととは?」こちら

 

2人が考える「未来へのアクション」とは?

 

「全世界のひとが、家族と一緒にご飯を食べられる環境を目指したい」


−−−−−(同じアフリカ大陸の中でも)すごく対照的な地域にいた2人ですが、その経験や向こうで学んできたことや、水道が出ないとか、食料自給率の問題などを踏まえて、これから日本に帰ってきて、どんなことをやっていきたいのか?を、「未来へのアクション」というテーマで聞いていきたいと思います。

大山:はい。ちょっと写真なかなかみつからなくて。これ飛行機の上から見たアフリカの大地なんですけど。

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結局、僕はまたアフリカに帰りたいなと思ってます。
というのも、現地の人と一緒になにかするっていうのが、すごく楽しくて。

ただ、現状として食べものとかがない、とかが多々あったので。
さっきの体験談にもあったように、専門性がなさすぎるなと。この先は大学院に進学して、もうちょっと専門性をつけて、もう一度アフリカ大陸に乗り込みたいなと。

青年海外協力隊で得た経験をもうちょっと昇華して「なにがどう活かせるか?」を更に考えて、マラウィに限らず、縁のあるところに行きたいなと。

実際、アフリカって貧困・飢餓などが、みなさんのイメージ通りのところがまだまだあるので。都市部を除いて。
そんなアフリカ形で専門性を高めていきたいなと。

で、目指しているところが何かというと・・僕は「食べること」、そして「家族」がすごく好きなんですよ。兄ちゃんと妹がいるんですけど。家族が一緒にご飯を食べられるっていうのが、日本は大体できると思うんですけど・・

全世界の人、アジアの人も含め、「全世界のひとが家族と一緒にでご飯を食べられる環境を目指したい」なと。

そのとき大事になってくるのが、マラウィでは「家族はいるけど、食べ物がない」という状況と、海外から支援物資が届くので、食べ物はあるけど、さっきの患者さんみたいにHIVとかで家族が死んじゃって、家族がいない。「食べ物はあるけど、家族はいない」という状況も起こり得るわけですよ。

なので、専門性としては公衆衛生もしくは国際保健という、地域の栄養や環境を整える知識に加えて、HIVに対して専門的な知識も必要になってくるので。そのあたりも身につけて、問題解決に活かせたらいいなと思ってます。
 

「ビジネスを通じて、継続的・持続可能な形で途上国と関わっていく仕組みをつくる」


−−−−−ありがとうございます!横山くんは?

横山:はい。これ、僕が運営してる会社でやっているワークショップの写真なんですけど、現在、7人のケニア人を現地で雇用しています。

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それで、これからやりたいことは、絶賛挑戦中なんですけど、「ケニアに雇用を生み出す」ということを目標にやっています。

というのも、ケニアって、すごく学歴社会なんですよね。小学校が義務教育。一応、無償ではあるんですが、通えない子供達も意外とけっこういるんですね。

たとえば幼稚園で語学の基礎教育をやっておかないと、小学校に入れない。中学、高校では採用試験、日本でいうセンター試験みたいな試験があって、やはり本当に進学できないんですよ。かといって別に大学行ったからといって就職できるわけではない。それぐらい、経済発展はしているけど、遅れてるんですよ。

田舎に行って、本当に貧しい人たちがいる。それを目にしてきて「一人一人に対して、何か今後やっていけないか」と思って、さっき出てきたサイザルという現地の植物を使って雑貨をつくるという工房をはじめました。

1〜2月ぐらいにから、簡単なオンラインショップを始めて、ちょっとずつ日本でも展開していこうと思っています。
なので、途上国とは今後ずっと関わっていくんですが。主にビジネスを通じて継続的に、持続可能な形で、彼らと関わっていくような仕組みを作っていきたいなと思っています。
 

まとめ

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座談会後の質問タイムで、じぶんを動かす原動力を聞かれた際の「一番シンプルにいうと、それをやることに楽しみを感じてる、というか、今の自分がどこに対してワクワク、というか刺激を感じてるのかというところですかね」という話。そして、「世界中のひとと杯を飲み交わしたい」語る横山くんからは、自分がオモシロイ!と思えることにまっすぐに突き進み、周りを巻き込んでいくような生き方を感じました。

また、大山くんのように、「常に、そこにチャンスがあればダメもとでも挑戦する。飛び込んでみてから自分のできること・できないことを掴み、次のアクションにつなげていく」という生き方も興味深いものでした。

学生時代〜海外滞在までを振り返り、原体験やエピソードを通じて語ってもらった約1時間はあっという間でした(笑)

今後も87年会では、「様々な同世代の生き方を通じて、自分の生き方を考えていく」企画も定期的に行っていきます!お楽しみに!
 

1175283_568521886517960_1302187898_n横山 裕司(あだ名:凡)

香川県高松市出身の87世代。
大学在学中は、国際支援団体「FAVLIC」を立ち上げたり、カンボジアへのスタディーツアー企画などを通じて、途上国と日本を繋ぐ活動を行う。
新卒で大手証券会社に入社すると同時に、上京。その後、青年海外協力隊でアフリカ・ケニアに渡る。赴任中にケニアのサイザル(現地素材)を用いた事業を行う会社「amber hour」を立ち上げ、現在に至る。今春4月帰国。
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oyama大山 達也(あだ名:たっつん)

北海道釧路市出身の87世代。
大学時代に栄養学を学び、卒業後は関東(神奈川)で管理栄養士として働く。
その後、人生のテーマの「食を通して世界を知る」ための一歩として、
2013年から青年海外協力隊の栄養士という形で、アフリカ・マラウイ共和国に赴任。今春3月に帰国。
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